スターダスト

予約特典
「Stardust」(B-38)と「HOLYHOLY」(B-39)を同時予約購入頂いた方にさしあげます。「魅せられて・Bewitched」(B-40)は、1970年代に録音されたスタンダード演奏。イージーリスニング〜ジャズギター集(8トラックカセット)に収録された高柳参加曲(4曲)をピックアップしたものです。少ない音数で深い余韻を残すソロ、繊細でありながら情感あふれるタッチとタイミングは、まるで語りかけるようなギターの響き。フリージャズの黎明期にスタンダード演奏を手がけた貴重な記録。
「魅せられて・Bewitched」(B-40)
https://shop.bird-electron.co.jp/?pid=185731468

本作は、1979年12月に横浜中華街〈STORK PIANO LOUNGE〉で行われた、高柳昌行(G)/杉浦良三(Vib)/金井英人(B)のトリオによるスタンダード・ジャズ演奏の模様を収めた実況録音盤である。

1979年といえば、高柳が1969年に「ニュー・ディレクション」と銘打ったフリー・ジャズを追求する活動を始めてから10年め。1978年からはクール・ジャズを追求する「セカンド・コンセプト」の活動も並行して行っていたものの、時期としては高柳昌行が�狷�本のフリー・ジャズ�瓩梁緻昌譴里茲Δ並減澆砲覆辰討い辰榛△謀�たる。

あるいはクール・ジャズを演るにしても、本作と同年の演奏の記録であるライブ盤二作『ライブ・アット・タロー』『セカンド・コンセプト』やスタジオ録音盤『クール・ジョジョ』を聴くと、張り詰めた感じを保ち続ける演奏や、高柳の力強く重いピッキングによるギターからは�爐覆砲�強い意志に裏付けられた�瓩箸いΠ�象を強く受ける(ただし『セカンド・コンセプト』では、軽やかさや聴き手をくつろがせる味わいも感じさせられる)。

一方本作は、三人の演奏も、あるいは高柳のギターに耳を傾けても、リラックスした演奏、とか、メンバーが互いに親密な感じ、という印象を強く得る。本作の音源からはメンバーそれぞれの演奏中の唸り声などもかすかに聴こえてくるが(ちょっとした会話すら聴こえてくる)、その唸り声からは、演奏中の三人の笑顔すら見えてくるようだ。

ギターの音について言えば、「セカンド・コンセプト」的な力強くずっしりとした手応えの音ももちろん聴かせてくれるが、ヴィブラフォンやベースがソロを弾く際はギターのボリュームをゼロにしたフルアコースティック・ギターの(アンプからではない)生音と思われる柔らかい音も多用している。あるいは「The Girl from Ipanema」のベースソロの後ろでのアルペジオ演奏も含めて、録音音源に残された高柳の演奏としては、珍しいことではないだろうか。

***

高柳昌行は19歳でプロのジャズ・ギタリストとしてのデビューを果たしたが、その1951年頃といえば、日本のジャズは�犒歿蹴Ν瓩般な�な状態だったし、聴き手を楽しませる(踊らせる)ような仕事も少なくなかったと思われる(むしろそちらのほうが主流だろう)。

そして1950年代初頭といえば、進駐軍のクラブなど米軍人相手の「楽しませる(踊らせる)ような」演奏が、日本のジャズ・ミュージシャンの大きな仕事場だったから、第二次世界大戦の日本敗戦後�狷�本占領の本拠地�瓩箸覆辰寝I�〜横須賀辺りは高柳も、そして同時期にプロとして活動を始めた杉浦良三や金井英人も、仕事をしに通っていただろう。

もっとも残念ながら、高柳/杉浦/金井の三人が進駐軍のクラブなどで仕事をしていた(共演していた)という具体的な記録は見つけることができなかった。
が、高柳は雑誌『ジャズライフ』(1982年12月号、1983年3〜10月号)に掲載された「現代音楽とジャズ」と題されたインタビュー記事の中で、「二〇歳台の前半の頃、銀座のナイト・クラブで仕事をやって、終電車で横浜とかあちこちへ、ギターをひっさげてジャム・セッションに行った」と述懐している。つまり、横浜〜横須賀辺りは、「仕事」以外でもジャズ・ミュージシャン同士の出会いの場でもあったわけだ。

実際、伊勢佐木町にあったナイト・クラブ〈モカンボ〉で1954年に行われた、今や伝説ともなっている「当時の先鋭ジャズ・ミュージシャンが一堂に会する一大ジャム・セッション」(二階堂尚著『欲望という名の音楽 狂気と騒乱の世紀が生んだジャズ』)に、高柳/杉浦/金井の三人が揃って参加している記録は残っている※。

そして高柳と杉浦良三は〈モカンボ〉でのセッションと同時期にニュー・ディレクション・カルテット(1969年以降のニュー・ディレクションとは異なる)を結成。このカルテットの活動がやがては銀座〈銀巴里〉での「フライディ・ジャズ・コーナー」の開始につながるわけだが、この「フライディ・ジャズ・コーナー」が「ジャズ・セミナー」「新世紀音楽研究所」に発展していく中で重要な存在だったのが、金井英人であった。

ちなみに杉浦良三は一時期演奏活動より遠のいていたり、あるいは音楽とは別の仕事にも従事していたため、その演奏について批判的な声もあったそうだが、高柳はそうした声に対し、1972年にリリースした『フリー・フォーム組曲』に自ら書いたライナーノーツの中で、「打楽器の本質を見抜けぬ或る人間が鍛冶屋と悪口を浴びせた程の強烈なタッチと、電子音にも疑似する響を即興的に抽出する感性を備えた杉浦良三」という反論を叩きつけている。それだけ高柳にとって特別な音楽仲間だったのだ。

***

本作は、言ってみれば、ジャズ・ミュージシャンとしての活動を開始したばかりの時期に出会い意気投合しあるいは火花を散らした若者たちが、20〜30年の時間を経て再会し、それぞれが�犧�の自分の音楽�瓩謀�達していながらも、敢えて往時のような演奏を楽しんだ、というものだ。

聞けば、高柳昌行は杉浦良三、金井英人とのトリオを�狢膵掌融或輿鉢瓩半里靴討い燭修Δ世�、そんなエピソードからも、この三人が自分たちの関係を、それぞれが長年にわたる音楽活動の中で様々な共演者と培ってきたものとは違う�狷段未粉愀賢瓩搬�えていた様子が窺える。

そしてその�狷段未粉愀賢瓩任△襦崑膵掌融或輿函廚砲茲覬藾佞蓮↓爐劼箸蠅硫山擴箸涼罎砲亙�数の時間が流れている�瓩箸いΔ海箸魏�めて思い出させてくれる。高柳昌行が実に楽しそうにギターを弾いている本作の大きな価値は、そんなところにもあるように思う。

※〈モカンボ〉でのセッションは、のちにハナ肇とクレージーキャッツを結成するハナ肇と植木等が幹事に名を連ね、守安祥太郎、穐吉敏子、ハンプトン・ホーズ、宮沢昭、渡辺貞夫、原田寛治、沢田駿吾などが参加。日本最初期のビ・バップ・セッションとも言われている。1954年7月27日のセッションの模様は『幻のモカンボ・セッション』というレコード/CDに収められているが、残念ながらそこには高柳/杉浦/金井の演奏は収められていない。 (2025/3 青木 修)

<曲目>
  1. Softly, as in a Morning Sunrise 12:36
  2. The Girl from Ipanema 13:00
  3. Stardust Memories 6:50
  4. Sophisticated Lady 10:05
  5. There will never be another you 3:24
  6. Loverman 4:30

高柳昌行 Masayuki Takayanagi (G)
杉浦良三 Ryouzo Sugiura (Via)
金井英人 Hideto Kanai (B)

1979年12月/横浜中華街・STORK PIANO LOUNGEにて録音

(p)(c)2025 BIRD ELECTRON

CD・DVDは、ご購入金額にかかわらず送料無料となります。
CD/DVDのお支払いは、クレジットカードのみとなっております。

型番 B-38
販売価格
2,500円(税込2,750円)
購入数

こちらの商品が
カートに入りました

スターダスト

スターダスト

商品合計 点 円(税込)

または、今すぐ購入

Amazon Payで決済中です。

そのままお待ちください。
決済が完了すると、自動で画面が切り替わります。